今年の1月に62歳になった私ですが、年よりも若く見られることが多く、必ず若さを保つ秘訣を訊ねられます。私はお金のかかる方法など一切行っていません。どなたでもできる「美容や健康によい習慣」を毎日実践しているだけ。しっかり毎日の習慣にすると、必ず半年後、1年後には変わります。年だからとあきらめないで。
年だからこそ年齢を巻き戻す良い習慣を身につけましょう。
老け顔に見られないための4つのポイント。
● しっとり肌
● 色白
● 顔や首にたるみやシワが少ない
● 肌の調子が良い
肌を老けさせないコツ
①乾燥から守る・・・乾燥はお肌のトラブルのもと。水分、油分の補給はしっかりと
②きっちり眠る・・・睡眠中はお肌の新陳代謝の時間。睡眠不足は大敵
③日よけ対策・・・曇りでも帽子を合言葉に、徹底した紫外線対策を
④化粧は早めに落とすこと
⑤コンドロイチンやコラーゲンを含む食品を食べる・・・肌の弾力を高めます
⑥便通を良くする・・・便秘は肌質低下の原因に。食物繊維をしっかりとって便秘予防を
■ 「ひょっとこ首のばし」で表情筋を鍛え、ほうれい線や首のシワを改善しましょう。
目元の小じわはチャーミングですが、老け顔の大きな要因は大きな肌のたるみなんです。顔には多くの表情筋が張り巡らされていますが、加齢とともにその筋力が衰え、重力に負けて肌がたるんでしまいます。これが、ほうれい線(鼻の横から広角へ伸びるシワ)やマリオネットライン(口角から顎に向かってできるシワ)を目立たせる原因です。顔のたるみは輪郭もぼやけさせるので、老けた印象を与えてしまうのです。それらを防ぐには、表情筋を鍛えること。要は顔の筋トレです。普段使わない表情筋を使って適度な刺激を与えましょう。
「ひょっとこ首のばし」
ひょっとこのお面のように口をすぼめ、左右交互に動かします。右、左、と10回ワンセット。これを1日5セット。やってみるとわかりますが、気になる口周辺の筋肉に軽い疲労感を感じます。これは表情筋がよく動かされた証拠。毎日続けて習慣にすれば、顔のたるみの改善につながります。
首のシワを解消するには、「ひょっとこストレッチ」の後、顔を天井に向け、首をぐーんと伸ばして1分キープする「首のばしストレッチ」も追加しましょう。もちろんこれを単体で行ってもOK。
■ 「額の三角オイルパック」で肌を乾燥から守り、しっとり肌へ!
加齢によって肌の水分量を守る潤い成分が失われていきます。肌の天然クリームである皮脂膜を作る皮脂は、閉経を迎える40,50代には大幅に減少してしまい、うるおいがなくなります。セラミドを中心とする細胞間皮質は、肌のバリアの働きをし、水分を保護してくれますが、これも加齢による減少で、みずみずしさが失われていきます。同じくお肌の水分をキープしてくれる天然保湿因子も、減少すると硬いガサガサの肌に。乾燥してカサカサになったお肌は、シワができやすくトラブルが起こりやすくなります。こうなったら、失われた水分をしっかり補給しながら、水分が逃げない工夫をするしかありません。そこで、洗顔後、化粧水や乳液をしっかり塗った後で、安価なものでもかまいませんから、サラサラと流れやすいタイプのオイルを、コットンにたっぷり含ませ、乾燥しやすい額(特に額と眉間がつくる三角部分)を中心にコットンを置き、肌にオイルで蓋をします。コットンが乾ききる前に外してくださいね。
■ 日焼けのダメージを改善!2週間トマトを摂り続ける「トマト集中食」!
洗濯物を外で干し、フカフカに乾いてくれると本当に嬉しいですね。太陽の光が含む紫外線(UV波)には殺菌効果があり、熱と殺菌力によって湿気を飛ばし、洗濯物や布団を気持よく乾かしてくれるのです。言い換えれば、そんな強い殺菌力のある紫外線を私たちは毎日浴びているということです。それは体内ではサビのもととなる活性酸素を作り、お肌にとってはシミのもとであるメラニンを増やし、コラーゲンやエラスチンといった弾力成分に悪影響を及ぼします。ですので、お肌の老化を進ませないためには、季節を問わず太陽が出ている日中の外出には、日焼け止め(UVカット剤)をしっかり使い、曇りの日でも帽子をかぶり、徹底的に紫外線をシャットアウトすることです。
それでも日焼けをしてしまった時には、活性酸素をやっつける抗酸化食品をたっぷり摂って、体の中からケアしましょう。トマトに含まれるリコピンには強力な抗酸化作用があり、美白効果に優れています。この抗酸化食品の代表格であるトマトを、1日につき6~7コ、プチトマトなら15~20コを、一度でも分けてもいいので2~3週間続けて毎日摂ります。これで日焼けのダメージを集中的に徹底改善させましょう。ちなみにドレッシングなどかけずに、そのまま食べること。ただ、トマトと同じく抗酸化作用に優れたセサミンを多く含むゴマなら、トマトにかけて一緒にいただくとさらに優れた美肌効果が期待できます。
■ 便秘解消の切り札、「リンゴミルク」と「グレープフルーツミルク」で、腸から肌を整えましょう!
快適なお通じは若々しさを保つ秘訣、というお話を何度もしていますが、便秘に伴い腸内で発生する毒素による肌トラブルは、毎日のちょっとした努力で回避できるからこそぜひ気をつけていただきたいことなのです。このお話をする時に必ず出てくる私のイチオシドリンク、「リンゴミルク」。牛乳と乱切りにした皮付きリンゴをミキサーでまぜるだけの、とてもお手軽なドリンクですが、リンゴに含まれる、整腸作用のある水溶性食物繊維のペクチンと、牛乳のタンパク質とカルシウムが同時に摂れてお肌にも骨にもよいすぐれものです。ですが、リンゴが手に入りにくい夏場は、どうしたら?ご安心下さい。リンゴの代わりをしてくれるのが、リンゴ同様、食物繊維やペクチン、ビタミンCやお肌の水分バランスを整えるカリウムも豊富に含むグレープフルーツです。この場合は、皮と種を取りのぞき、すりおろします。そこへ牛乳80mlを加えるだけ。爽やかな酸味と程よい甘さ、とろみのある飲みごたえのあるドリンクで、便秘解消とともにダイエットにも役立ちます。
ただし、血圧の薬を飲んでいる方は、グレープフルーツをとってはいけないケースが有りますので、必ず医師か薬剤師に相談するようにしてくださいね。
※健康(主婦の友社) 2015年7月号に掲載。 こちらで購入できます。